中禪寺洲齋
中禪寺洲齋(ちゅうぜんじじゅうさい)†
概要・経歴†
中野村囲町の武蔵晴明社守護中禪寺家十六代。25、6歳。
「この世には、摩訶不思議なことなどあろう筈も御座いませぬ」
京都の晴明神社の分社でもないし土御門の流れを汲むものでもない陰陽師で、神職ではなく宮守。悪事の片棒は担がないし、権勢に近づくこともしない。
信田家に嫁いだ信田美冬の子。上月監物の信田家襲撃(文政6年(1823年)?)の直前に下男に託され、下男によって武蔵晴明社の鳥居の下に捨てられる。中禪寺家十五代との血のつながりはなく、そのためか血のつながりは重視しない。自分と同じく武蔵晴明社の鳥居の下に捨てられていた寿々を保護し、病の看病をしていた。
中禪寺家十五代が残した調べ書きを元に調べて信田家のことを知る。
寿々と治平の死を経て事態収拾に乗り出し、冨久の箱(金鉱にまつわる水野忠邦の証文入り)を見つけ出す。さらに、冨久に見捨てられた福乃屋富三を発見。大坂で冨久の過去を調べて全体像を把握する。
上月監物の所業を書面に書き留めて遠山金四郎を通して大目付に届け、上月監物の憑き物落としをする。
菅丘李山(山岡百介)と交流があった。
武蔵晴明社の由来書を書き改めていた。
文政6年(1823年) 武蔵晴明社に捨てられる
天保13年(1842年)6月1日 冨久の屋敷で憑き物落とし
嘉永元年(1848年) 上月家の屋敷で上月監物の憑き物落とし
明治10年(1877年) 笹村与次郎から菅丘李山(山岡百介)の蔵書を託される
明治21年(1888年) 倒れる
外見†
白衣白袴、白足袋に雪踏。総髪を後ろで束ねている。
憑き物落とし時は黒羽二重に黒手甲、黒袴に黒下駄の黒装束。
家族・親族†
義父:中禪寺家十五代
父:信田某
母:信田美冬
弟:萩之介
妹:雪乃(狐花)
子:中禅寺輔
曾孫:中禅寺秋彦
曾孫:中禅寺敦子
別名・仇名・通称†
登場作†
鵼の碑
了巷説百物語 累・葛乃葉・手洗鬼・野宿火
書楼弔堂 破曉 未完
狐花 葉不見冥府路行
スポンサーリンク