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宇多川崇

宇多川崇(うだがわたかし)

所属:

怪奇作家で文壇の重鎮。久保竣公が受賞した文化藝術社主宰「本朝幻想文学賞」の創設に尽力し、審査員の筆頭として久保竣公を押す。様子のおかしい妻宇多川朱美宗像民江)に心を痛め、関口巽に相談する。

経歴

埼玉県本庄の出身。人殺しだの悪漢だの化け物だのが跋扈する、良識ある者なら眉を顰める、そういう類の小説を書いている。

最初の妻宇多川さととは、大正13年(29歳のとき)に見合い結婚。媒酌人は雑誌の編集長。妻は2年と経たぬうちに結核に倒れ、大正15年に死亡。以後、宗像民江と出会うまで独身。

宇多川さとの命日の昭和19年10月14日、肌寒い宵に利根川で宗像民江を助け、世話をする。彼女を「朱美」と誤認したことから、宇多川朱美という人間を生み出してしまう。

関口巽中禅寺敦子に相談して帰宅した直後、宗像賢造に襲われ宗像民江に絞殺される。

なお、「宇多川崇」はペンネームで、本名は不明。作風は、「乱歩のえぐみと鏡花の品格を併せ持ち、虫太郎の魔境に露伴を遊ばせるような独特の作品群」(関口評)。

大正13年 宇多川さとと見合い結婚
大正15年10月14日 宇多川さと病死
昭和19年 故郷である埼玉県本庄に戻る
昭和19年10月14日 利根川で宗像民江宇多川朱美)を助ける
昭和21年ごろ 宇多川朱美を連れて東京に出る
昭和23年 「井中の白骨」執筆
昭和27年12月1日 久保竣公の葬儀に参列
昭和27年12月2日 宇多川朱美に殺害される
昭和27年12月4日 遺体発見

外見

作家らしい風貌と作家らしくない物腰。歳相応の知的な語り口とそれに似つかわしくない稚気。大柄だが太ってはいない。貫禄はあるがどこか神経質で危なっかしい。

家族・親族

先妻:宇多川さと

後妻:宇多川朱美

別名・仇名・通称

登場作

狂骨の夢
百鬼夜行 陽 青鷺火


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