榎木津幹麿 の履歴(No.1)
榎木津幹麿(えのきづみきまろ)†
概要・経歴†
昭和一桁時代にジャワに渡り、片手間に始めた物資の輸入業で財を為す。現在は幾つもの系列会社の会長や取締役といった名誉職を兼ねる悠々自適の身分。無類の趣味人で、趣味は博物学。立派な社会的身分を持ち還暦を過ぎている歳ながら、自転車に乗ってキリギリスを取りに行き、帰りに土手から転げて捻挫する。
自分の会社を息子たちに継がせることを潔しとせず、子どもたちが成人すると「成人を養う義務はない」と、財産分与のうえで放逐。また、旧華族として明確な家系があるにもかかわらず、「先祖は海賊」と吹聴したりする変人。
自分の氏素性を振りかざすこともない代わりに、他人がどんな身分であろうと気にもとめない。そのため、自分よりも格が上な柴田耀弘を平気で「糸屋」呼ばわりする。
中禅寺秋彦、関口巽旧制高校時代の1期先輩。旧華族の家柄で、学問、武道、芸術、喧嘩色事すべて優秀で陽気、天衣無縫、天真爛漫、躁病気味。
子どものころから視力が弱く、代わりに人の記憶を再構成して見る能力がある。戦争中に照明弾をまともに食らい、左目はほとんど見えなくなる。これにより、記憶を見る力がさらに強くなった。
軍隊時代は切れ者の青年将校として昇進を重ねる。
復員後は、雑誌や広告の挿絵描きや兄総一郎のジャズクラブでギターを弾いて暮らす。父から財産の生前分与を受けると、神保町に貸しビル「榎木津ビルヂング」を建て、探偵を始める。榎木津ビルヂングは3階建てで、地階は何とかというバー、1階はテーラー、2階には雑貨の卸問屋会社と弁護士か税理士の事務所。3階すべてが探偵事務所薔薇十字探偵社。
探偵としては一切捜査を行わず、事件を「解決」あるいは「粉砕」する。
父榎木津幹麿をバカ呼ばわりしているが、それなりに尊敬していたりする。
昭和27年2月 薔薇十字探偵社開業
外見†
西洋の磁器人形(ビスクドール)のような整った顔立ち。驚く程に大きい目に鳶色がかった瞳。東洋人とは思えないほど色白で、日に透かすと髪の毛は栗色を通り越して茶色に見える。色素の薄い男。
家族・親族†
父:榎木津幹麿
兄:榎木津総一郎
別名・仇名・通称†
エノさん(関口巽)
登場作†
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